"Physically Based does not mean Correct" by John Hable
- "Physically Based does not mean Correct" by John Hable
Reference
- "Experimental Analysis of BRDF Models"
- Memo in Japanese
- 上にある球のライティング結果についてで, 左図が MERL(Mitsubishi Electric Research Laboratories, http://www.merl.com/brdf/) の BRDF の測定データ(Acrylic-Blue)で, 右図がクックトランス(物理ベースシェーディング)でフィッティングしたものですが, よく見ると見た目が違います.
- 違い1. 右図のクックトランスの方が全体的に暗いです.
- 違い2. 左図の測定データの方がブルームっぽくなっていて, 光の減衰が柔らかいです.
- 違い3. 右図のクックトランスの方がエッジ部分の縁が明るいです. (grazing angle のときに, 測定データとの違いが出ています.)
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- ちなみに grazing angle とは, 視線ベクトルが法線に対して直交に近い角度(つまり, フレネル反射率が強く出やすい角度)を指しています.
- 具体的には下図のような角度で, 下図の左図は現実世界のレンガのディフューズ反射によるディフューズシェーディング結果で, 下図の右側はレンガのスペキュラ反射によるスペキュラシェーディング結果です.
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- 物理ベースシェーディングは現実世界にない理想的なマテリアルを前提している計算なので, アドホックなものよりはマシだけど, 依然として現実世界のものとはまだ違っています.
- 粗い表面の場合は似ているように見えますが, スペキュラハイライトのローブ形状や内側から外側に向かった変化を見ると, 結構違いがあります. 特に滑らかな表面の鋭いハイライトの部分に関して, 違いが目立ちやすいそうです.
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- ただコメントを読むと, MERL のデータはそもそも信頼性があるのか ? ( 測定時にレンズフレアやブルームが載った説, grazing angles での測定値が怪しい説)について記載されていました.